デイルームに出るときは髪をとく話。
寝癖がひどい。
毎朝、うつぶせで寝たっけなって思う。
重い体をベッドから起こす。
ぼさぼさの髪の毛。
蛇口をひねる。
顔を洗って髪を流す。
軽くタオルドライをする。
少し濡れた髪にトリートメントをつける。
ドライヤーで髪を乾かす。
髪にワックスをつける。
ドライヤーとアイロンで髪形を整える。
仕事の日でも毎日10分程度かける。
休みの日であれば20分程度だろうか。
「整容」はそんな日常の行動だ。
それは俺だけじゃなくて多くの人にとってそうだよね。
特に女の子は化粧を毎日のようにするよね。
化粧の大変さはお直しが必要なところやめんどくさくても落とさないといけないところにあると思う。
それに普通に高い。
同じような色のリップが5000円とかする。
「化粧をしないと外にでられなーい」
そう話す先輩はすっぴんも美人だった。
圧倒的顔面偏差値の前になすすべがなかった。
てかあれやんな。
化粧とか髪を整えただけでなんか気合が入るよね。
ちょっとお出掛けしたくなる感じ。
あ~ 真面目に書くのは疲れるわあ!!!
おっぱいがいっぱいがいい話。とか書きたい。
そう言えばみんなはどうだろ。
寝巻のままコンビニに行ける?
俺は行けないんだよね。
寝癖を直して最低限外に出られるような格好に着替えて行きたい。
あ、でも、真夜中だったらいけるかも。
ここから少しずつ本題に入っていこう。
俺たち看護師は患者さんの離床を行う。
離床っていうのはベッドから離れて歩くことや車椅子や椅子に座ることを指す。
読んで字のごとく「寝床から離れる」という意味だ。
それは筋力低下の予防や、生活リズムを整えることに繋がる。
入院する患者さんは高齢者が多い。
身体が痛くて動きたがらない患者さんは少なくない。
筋力低下や麻痺、認知機能の低下が認められる。
そんな人たちの身体を意識的に動かすことが目的だ。
俺たちも1週間くらい体調崩して寝てたら体力落ちるやん?
高齢者はそれが顕著に表れる。
できればがんがん身体を動かしていきたい。
実際の業務の中では患者さんとベッドからデイルームとよばれる食堂に出る。
車椅子に移乗してその車椅子を押すことが多い。
デイルームに出る前にすることがある。
鏡の前で髪をとかす。
そんなことを意識して行っている。
多くの医療者にそんなことは普通だろって言われるかもしれない。
だけど、うちの病棟では完璧にできてないから悔しい。
車椅子に乗って、鏡の前に座ってクシを渡して髪を整える。
高齢者の髪の毛は細くなり毛量自体も少なくなっているため寝癖が付きやすい。
そんな髪の毛は少し横になっているだけでも寝癖がついてしまう。
自分でできる人は自身で髪を整えてもらう。
自分でできない人は俺が整える。
髪が絡まって櫛を通すと少し痛いだろうな。
「こんな髪型ですかね?」
そう訊きながら。
髪決まりましたねー。
今からランチに行きましょう。
今日のメニューはなんですかねー?
そんな軽口を叩きながらデイルームへと移動する。
さっきも言ったけどさ俺らでも恥ずかしいやん?
見た目を整えないと人がいるところに行きたくないよね。
他の人も目がある場所に顔も洗わず、歯も磨かず、髪を整えず、服を着替えずって。
誰だってそんな環境だと行きたくないよね。
外に出たいとか、他の誰かに会いたいって気持ちも出てこないよね。
看護師として働いて3年だけど少しずつこういう感覚を忘れていくから怖いなあ。
看護学生や中高生、新人さんやかっこいい同期、尊敬する先輩から学ばせてもらう中でこう思える感覚を忘れないように努力したいな。
おひたし。おひたし。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
毎日更新36日目でしたー☆