車椅子体験で本当に伝えたいこと。
俺が勤務している病院では高校生の看護師体験をしています。
その中で、車椅子体験の時間があります。
使用方法の説明や乗る体験、車椅子を押す体験をします。
車椅子って個人で購入すると2万円くらいするんやね~。
実際の車椅子体験についてなのですが…
医療者じゃない高校生は車椅子を初めて見る子も少なくありませんでした。
そんな子たちは乗ることや押すことも初めて。
高校生1日体験は学生にとって非日常である医療現場を知ってもらい、進路の選択肢に考えてもらうというもの。
なのですが…
そんなことを抜きにしても
個人的には医療現場は楽しいんだぜ!!って
それを知ってもらえれば満足って感じで引率してました。
いやほら、別に看護学生で実習に来ているわけでもないし。
進路の選択肢に入れてもらえないと数年後の看護師の確保ができないし。
そんな学生担当なのでそれはもう楽しく、指導を行います。
「運転上手やーんww
免許証交付しまーすww
降りるまでが車椅子体験でーすww」
正直に言うと
1番楽しんでるのは俺。
ふざけすぎって言われたらそうかもしれないけど、患者さんの前でもないし楽しく学べたらいいんじゃねって思ってる。
他の病院でそんなふうにゆるーく楽しく看護体験をしてると思えないし差別化していこうかなーって勝手に考えたりしてる。
っていうか、看護師ならこうあるべきって考え方に縛られすぎやね?ってほかの職種の人と話したり、勉強したり、副業したりする中で思うようになった。
いったい誰の視線を気にしてんの?
話がそれました。
楽しんでもらう一方でしっかり学んでほしいやん??
せっかく病院に来てるなら。
実際には口頭で軽く伝えるだけだけどせっかくなんで、記事に落とし込もうと思います。
▽車椅子に乗ってわかること
ものにはよるけど車椅子にずっと座ってると痛い。
じつは結構硬いんだよねアレ。
だから、長時間の座位は避けることや、自分で座りなおしをできない患者さんに対しては適宜除圧を行うことが必要になってきます。
目線が低くなるから、近くに人が立っていると威圧的に見える。
これも当たり前だけど、普段は車椅子に乗らない医療者が忘れがちな視点です。
だからこそ、目線を合わせて同じ高さから声を掛けることが重要になります。
移動するときの衝撃が結構伝わりやすい。
車椅子に乗った状態で支援者に押してもらうのですが、思ったよりも発信や停止時の衝撃が乗っている人に来るんです。可能な限り、ゆっくりと声を掛けながら介助をしていくことが必要です。
本当はこの辺まで、高校生の子たちに伝えたいなーって思ってます。
っていうより、患者さんの視点に立つとこれは必要な移動手段なんだよって教えてあげたいかな。
もっと言えば、この体験から患者さんの気持ちをわかろうとしてほしいなって思ってる。
その患者さんの気持ちになれるって視点は、いつの間にかなくなってしまうもの。
けど、いや、今はまだその時ではない!
この子たちは楽しむ時なのだ…!って自分に言い聞かせて体験を進めています。
そんな感じにいつもまじめにふざけてる。
なんていうか看護はもっと自由でいいんじゃないかな。
だってひまなんだもの。
▽過去記事